今回読んだ作品は辻村深月さんの「この夏の星を見る」です。辻村深月さんの文体は、いつも私たちの心に寄り添うような温かさがあります。
価格:2090円 |
価格:902円 |
この夏の星を見る 下(2) (角川文庫) [ 辻村 深月 ] 価格:902円 |
本作を読み終えて真っ先に思ったのは、「これは映像でも観てみたい!」ということでした。星空が主題である以上、スクリーンに広がる光景はきっと息を呑むほど美しいはずですから。
制限の中で、何を見つけるか
物語の舞台は、世界中が活動を制限されていたコロナ禍。
特に「今、この瞬間」がすべてである学生たちにとって、外出抑制はあまりに酷なものでした。しかし、本書が突きつけるのは力強いメッセージです。
「やる気さえあれば、そして考えれば、やれることはいくらでもある」
たとえ直接会えなくても、望遠鏡を通して同じ星を見上げ、オンラインで繋がり、プロジェクトを成し遂げる。不自由な環境下で彼らが築き上げた関係や経験は、何物にも代えがたい「自分たちの宝物」になっていきます。
「居心地のいい場所」は、自分で作っていい
私が特に共感したのは、学校生活の中で「素の自分をさらけ出せず、どこか息苦しさを感じている」人への救いになっている点です。
今の時代、自分の居場所は教室の中だけとは限りません。ネットを通じれば、共通の趣味を持つ仲間を簡単に探すことができます。
「今の場所がすべてじゃない。自分の過ごしやすい関係は、自分から動いて作っていけるんだ」
本書は、新しいことに挑戦する勇気と、その選択肢を提示してくれます。
まとめ
コロナ禍という記憶は少しずつ遠ざかっていますが、この物語に込められた「一歩踏み込む勇気」は、いつの時代も普遍的なものです。
少しでもやりたいこと、興味があることがあるなら、恐れずに飛び込んでみてほしい。夜空を見上げる時、一人じゃないと感じられる。そんな爽やかな感動をくれる、最高の一冊です。
おすすめ度:★★★★☆(4.0)
※何かに挑戦したいけれど、足踏みしているすべての人へ。
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