小説

木漏れ日の中で読みたい、数式と愛の物語。――『博士が愛した数式』

今回ご紹介するのは、第一回本屋大賞にも輝いた名作、小川洋子さんの『博士が愛した数式』です。私にとって、本作は初めての「純文学」への挑戦でした。どこか難解なイメージがあって避けていたジャンルですが、実際に触れてみて、自分自身の「読書の好み」を...
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衝撃を超えた「嫌悪」。――『方舟』、地下建築に閉じ込められた10人の絶望

「まずは、今すぐ読んでほしい」 そうとしか言えない一冊に出会ってしまいました。夕木春央さんの『方舟』。山奥の地下建築に閉じ込められた10人が、刻一刻と迫る浸水のタイムリミットの中で犯人探しを強いられる、極限のクローズド・サークルです。「つま...
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「自分」を貫く覚悟はあるか?――『ババヤガの夜』が放つ、暴力と魂の救済

「電車で読んでいて、数ページ読み飛ばしたかと思った」 そんな衝撃を味わったのは久しぶりでした。今回ご紹介するのは、王谷晶さんの『ババヤガの夜』。 暴力と喧嘩を唯一の趣味とする最強の女性・新道依子が、男社会のヤクザ組織を舞台に暴れまわるバイオ...
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AI時代に「忘れる」勇気を。――『思考の整理学』で知る、人間にしかできないこと

1980年代に書かれた本でありながら、今のAI時代を生きる私たちに最も必要な「考える技術」を説いている一冊があります。それが、外山滋比古さんの『思考の整理学』です。本書が執筆された当時は、まだ個人用PCが普及し始めたばかりの頃。しかし筆者は...
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ミステリ初心者こそ、この「罠」に嵌まってほしい。――『硝子の塔の殺人』

「ミステリの最高傑作」 そんな高い下馬評を、軽々と超えていきました。今回紹介するのは知念実希人さんの『硝子の塔の殺人』。読み終えた今、私は「もっと他のミステリを読んでから挑めばよかった!」と後悔するほど、その圧倒的なクオリティに打ちのめされ...
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「死にたい」は、特別じゃない。――『オーダーメイド殺人クラブ』に学ぶ現代の生存戦略

今回紹介するのは辻村深月のオーダーメイド殺人クラブです。「もしも自分が死んだら、誰か悲しんでくれるだろうか?」 そんな、誰しもが一度は抱いたことのある、でも口には出せない「中二病的な絶望」を、鮮やかなミステリーに昇華させたのが『オーダーメイ...
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クイズの思考を覗き見する快感と、その先の意外な答え――『君のクイズ』感想

「問題が1文字も読まれる前に、なぜ正解できたのか?」 そんな衝撃的な一幕から始まるのが、小川哲さんの『君のクイズ』です。クイズ番組の決勝戦という極限の状態。対戦相手が「問い」を聞かずに正解を導き出した謎を、主人公の三島が自らの過去を振り返り...
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「大義名分」に殺されないために。――『同志少女よ、敵を撃て』が現代の私たちに問いかけること

今回ご紹介するのは、アガサ・クリスティー賞を全選考委員が満点で選出した傑作、『同志少女よ、敵を撃て』です。第二次世界大戦、独ソ戦の最中。女性狙撃兵となった少女セラフィマの物語を通じて、私が最も強く感じたのは、「大義名分に乗っかった目的の先に...
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SNS時代の「自分」を取り戻すための護身術ー「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しか出てこない

今回紹介させていただくのは、こちらの本です。『「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しか出てこない』 (三宅香帆 著 / ディスカヴァー・トゥエンティワン)「推しの素晴らしさを語りたいのに、語彙力がなくて『やば...